FUKUFUKU LIFE INTERVIEW!
【プロフィール】
BAKE & CAFE「Loople」オーナー
塩見 結衣さん(Shiomi Yui)32歳/福知山市在住/綾部市出身
隣町の綾部市で生まれ育ち、22歳の時に結婚を機に福知山市へ移住。2児(8歳・5歳)のママでありながら、2021年3月に念願だった自身のカフェBAKE & CAFE 「Loople」をスイーツのまち福知山でオープン。子育てしながら、諦めずに挑戦し続け、見事にカフェ開業の夢を叶えたオーナーの塩見さんを取材した。
子どもが生まれてからしばらくは専業主婦であったが、29歳の時に福知山市で新しくできるカフェのオープニングスタッフ募集を知り、パートとして働くことに。「学生の頃からカフェ巡りが好きで、京都・大阪・神戸まで出かけては1日3軒ほど巡っていました。働くなら自分の好きな空間であるカフェで働きたいと思って応募しました。」と当時の思いを振り返る。
大好きなカフェという場所で働き始めたことで、次第に自分のカフェを持ちたいと思うように…。「メニュー、食器、インテリアなどの全てを自分好みにした理想のお店を開きたいなぁ。」そんな夢を描き、ひたすらノートに自分の想いを書き綴る日々を過ごしていた。
カフェ開業に向けて具体的に動きだしたのは、約2年前。まず始めたことは、お店の名前でインスタグラムを開設し、自宅で作った焼き菓子の写真を投稿してみた。お店の名前「Loople」は、Loop(つながり)とPeople(人)の造語である。「私のつくったお菓子を通して、たくさんの人たちに幸せがつながってほしい」という想いを込めて名付けられた。
このインスタを始めたことが、夢実現への転機となる。投稿される焼き菓子の写真を見たfurimama*(フリママ)代表の西浜さんから「一緒にイベントをやりませんか?」とお誘いがあったのだ。furimama*(フリママ)は、月1回程度、福知山市内でフリーマーケットを開催している団体である。その会場で、焼き菓子販売やカフェスペースの運営をお願いされたのであった。そのような縁もあり、インスタを始めて2ヶ月後に初出店を果たすことになる。
▲フリママでの初出店の様子
▲販売した焼き菓子は全て完売した。
初出店を果たしたことで、夢が現実に近づいてきた。その後も、furimama*(フリママ)のイベント時に出店を何度か経験し、自信もついてきた頃、今度はLoopleとして単独で出店するという目標を掲げる。まだ店舗を持たないカフェであったが、市民団体「福知山ワンダーマーケット」がお店開業を支援するための施設として運営している「アーキテンポ」に1dayカフェを毎月出店して経験を積んでいった。アーキテンポとは、市街地の新町商店街の空き店舗を利用した厨房付レンタルスペースのことである。「福知山市にチャレンジショップのような場所があって本当に良かった。実店舗を持った時のイメージができたり、毎回改善点が見つかって次に活かせたり、助走期間にもなって成長できる場所でした。お店の開業を目指す人は、みんな使うべき!」とアーキテンポに対しての感謝の思いや存在の大きさを教えてくれた。
▲福知山でチャレンジするすべての人を応援する場所「アーキテンポ」
▲子どもがお手伝してくれる場面も。家族みんなが応援してくれている。
アーキテンポで開催されたカフェ開業を目指す人向けのセミナー「カフェの学校」にも積極的に参加した。そこで出会った講師にカフェの開業から継続までのノウハウを学び、資金調達先として地元金融機関の担当者の紹介を受け、足りない部分はクラウドファンディングという調達方法もあるとアドバイスをもらうことに。
開業するお店について、「自分がここで開業したい」という場所は見つけたのだが、そこは不動産情報にも出ていない空き事務所だった。そこで、人づてに物件の所有者を紹介してもらい、念願だった場所で開業準備を進めることができた。クラウドファンディングでは、インスタのフォロワーを中心に目標金額の100万円を上回る協力金を集めることができた。「正直、達成するとは思っていなかったのでびっくりしました。本当にたくさんの人に支えられていることを実感しました。」と目標金額を達成した時の喜びと感動を教えてくれた。
▲2021.3.7 念願のカフェをオープン
▲お客さんの心が明るくなるように、大きな窓で白を基調とした空間に。
▲インテリアは自分の気に入ったものを並べている。Loopleマグカップは販売も。
▲母と妹と友人が一緒にスタッフとして働き、店内はいつも笑顔で溢れている。
お店のオープンから2ヶ月後には、インスタの写真を見た大丸京都店からクッキー缶販売受注のお仕事もいただけた。そして、2年前に始めたインスタのフォロワー数は、現在3,800人を超えている。
一見、順調に夢を叶えたように見えるが、小さな目標を順番にひとつひとつクリアしていった結果であると振り返る。「大きな夢を人に言うのは、勇気がいること。でも人に伝えなければ何も始まらない。行動することが何より大事。」と夢を叶えた秘訣を教えてくれた。今後については、「最上級のスペシャルティーコーヒーの販売や、新たなグッズの開発、オンラインショップでの販売等も考えていきたい。」と語る。彼女の夢は、まだまだ続く。
▲大人気のクッキー缶は、限定商品
▲お菓子に合うコーヒーを極めていくことが今後の夢
ちょっとした贅沢を日常に、そして豊かな人生を…。
福知山市に来た際は、BAKE & CAFE「Loople」にもぜひ足を運んでみてください。
BAKE & CAFE「Loople」
〒620-0054 京都府福知山市末広町5-7-1
10:00~16:00 不定休