FUKUFUKU LIFE INTERVIEW!
【プロフィール】
松本 貴史さん(Matsumoto Takafumi) 57歳/福知山市大呂在住/愛媛県出身 Iターン
愛媛県出身。高校卒業後、京阪神の大学へ進学しそのまま関西で就職。2018年12月に福知山市への転勤後、福知山市大呂で理想の古民家に出会い、週末農業を楽しむ。3人の子どもたちと自然の中で遊び、一緒に育てた野菜を使った料理で食卓を囲むのが楽しみ。自作の動画で福知山での暮らしも公開中。ご近所さんとも積極的に交流し、古民家暮らしを楽しむ様子を取材した。
松本さんは父親の影響で田舎暮らしをしたいと思うようになった。父親は生前、ふるさとの愛媛で畑づくりや庭の手入れを楽しんでいたという。父親のように暮らしてみたいという思いはだんだん強くなり、2018年12月に勤務先が京都市から福知山市にかわったのを機に福知山市の空き家バンク制度に登録し、現在の大呂の古民家を購入した。大正時代に建てられた古民家は、なんだか文化財に住んでいる気持ちになるそうだ。
福知山市の第一印象は「都会」だった。しかし、少し車で走れば自然豊かな場所がたくさんあると気が付き、近隣市も含めて古民家を探したところ、最終的にのどかな雰囲気が残る大呂に落ち着いた。松本さんは鉄道が好きで、福知山市を走るローカル線である京都丹後鉄道もとても気に入っている。福知山市で暮らし、働く中で、福知山の意外な魅力を発見するのもここで暮らす楽しみのひとつとなっている。(詳しくは後ほど)
松本さんにとって、大呂での暮らしは驚きと発見の連続だ。特に初夏の蛍は植物園でしか見られないと思っていたが、自宅の庭で当たり前のように蛍が見られるのには感激したとのこと。夜は綺麗な星空を見ながらお酒を飲むのが楽しみで、流れ星を見つけることもしばしば。静かな月夜にぴったりの過ごし方だ。
他にも家族と一緒に庭でバーベキューをしたり、プールで遊んだり、カブトムシを捕まえたりと「都会ではできない経験を子どもにさせてやれるのがうれしい」と子どもたちが楽しそうに遊ぶ写真や動画を見せてくれた。
平日はサラリーマンとして働いているが、週末には農業にいそしむ。福知山市に来るまで本格的な畑仕事はしたことがなかったが、近所の方に手ほどきを受けながら様々な野菜作りに取り組んでいる。トラクターの扱い方も近所の方に教わり、今ではお手の物だ。ただ、鹿の被害は想定外だったようで、丹精込めて育てた野菜を鹿に食べられた時は大変ショックだったそうだ。田舎で農業をするうえで鹿の被害は一番の悩みであることには変わりないが、試行錯誤しながら対策を重ねている。
松本さんが育てた野菜をご近所の方におすそ分けすると、またご近所の方からも野菜をいただく。このやりとりを通じて自然と仲良くなり、今ではすっかり地域の一員である。
小さな3人の子どもたちも松本さんと一緒に野菜を作り、育てた野菜を喜んで食べてくれる。次は子どもたちのために米作りにも挑戦するつもりだ。
▲自宅前にて。野菜の苗も自分で一から育てている
▲自宅前の畑。鹿対策のため高い網を張っている。田舎では対策が欠かせない。
松本さんは、新たなライフワークとして仕事として、現在、自身の福知山での暮らしや福知山市の魅力を伝える動画の作成に取り組んでいる。都会にあるチェーンの飲食店とは違い、自分の味を大切にしている個人経営の飲食店が多いということで、グルメレポートの動画作成にも励んでいる。
動画作成の取組はまだ始めたばかりだが、動画を通じて福知山の暮らしの素晴らしさを伝えていきたいと意気込みを語ってくれた。松本さんの今後の活動が楽しみである。
▲松本さん作成の動画。松本さんから見た福知山の魅力が伝わってくる。